ベガルタ仙台裏強化部コラム

兼 ベガルタ仙台裏経営検討委員会議事録

【ベガルタ2023】14人目の男・堀孝史監督就任。

何度目の交代か

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チームが苦手とする真夏を前に、早くも天皇杯を含め7戦勝ちなしの我が軍。お隣さんにも見事にやられてしまい、いよいよ立ち行かなくなりました。

 

栃木戦では、可変システムを捨てオーソドックスな戦術を選択。2度先行されて追い付くも、引き分けでタイムアップ。

 

久々にボランチを務めた中島は「難しくないが、精度では敵に分がある」と、突然の方針変更に疑問符

 

戦術家が突然戦術を捨てる…絵に描いたような退任前のムーブメントと思った矢先、事実上の解任発表となりました。

 

そして、既定路線であろう堀孝史監督就任のお知らせと。1999年のベガルタ仙台発足以降、実に14人目の監督就任リリースでした。

 

1998年~1999年7月:鈴木武一 ※総監督:壱岐洋治

1999年7月~2003年9月:清水秀彦

2003年9月~2004年:ズデンコ・ベルデニック

2005年:都並敏史

2006年:ジョエル・サンタナ

2007年:望月達也(コーチから昇格)

2008年~2013年:手倉森誠(コーチから昇格)

2014年1月~2014年4月:グラハム・アーノルド

2014年4月~2019年:渡邉晋(コーチから昇格)

2020年:木山隆之

2021年1月~2021年11月:手倉森誠

2021年11月~2022年9月:原崎政人(コーチから昇格)

2022年9月~2023年7月:伊藤彰

2023年7月~:堀孝史(コーチから昇格)

 

2020年の木山さんから数えて実に5人目の監督就任3季連続でのシーズン途中解任と。

 

どうですか、みなさん。

 

▼ちょうど良い記事があったのでご紹介

kahoku.news

 

雑感:伊藤前監督関連

3年は見ないと難しいだろうが、我が軍の社風では1年そこらが限度。なんとか説得力のある戦いぶりを見せてくれ…と、思っていたのだが。

 

ここ最近は特にやられっぷりが悪く、どう建て直すのかを注目していたところ。正直に言うと、もう少し柔軟に戦いぶり(チームマネジメントも含めて)を変えてくれる人かとは思っていた。

 

しかし、悲しいかな。戦術家の性には抗えなかったということか。

 

河北の記者は「キャンプで守備練習ばかり」と批判していたご様子だけれど(この記者の方、割と扇情的に書くのね)、別に守備から入るのは悪くないことだと思う。

 

一方で「練習のルールが細かく、選手はよく隅の方で混乱していた」という話は、言い得ていると思う。

 

なぜか。簡単だよね、よく混乱している様子ならば練習になっていないのだから。そりゃ戦術うんぬんの前に、勝てる訳がない。

 

可変システムをやるなら、選手の理解力が求められる。

 

では我が軍はどうなのだろうか。シーズンイン時には確か13名が新加入。17名が昨年からのメンバーだった。

 

これは私Sの見解だが、(なかなか記事には書けていなかったが)大前提として今年は(も)昇格はできないだろうとシーズン前に予想していた(と言っても、今さらなのですが…)。

 

理由としては

 

▼昨年のシーズンオフは早く監督も留任して、練習する時間があった。とは言え、伊藤監督就任以降の戦いを見て、原崎時代からガラッと変わった戦術に選手は適応できていたとは言えず、まだまだ時間がかかると感じていた。

 

▼つまり2年とか、3年とか…時間をかけて選手を入れ替える必要があると思っていた。2022シーズンオフに揃えた陣容はまずまず…とはいえ、巷ではよく言われていた「J2屈指の戦力」とは全然思ってはいなかった。

 

予算の都合やカテゴリの差もあるので、あまり言うのもなんだが…

 

2022年にスタメンでフルシーズン試合に絡んでいた日本人選手はあまり補強できなかった(不動のレギュラーは菅田くらい。小出・山田・郷家はそこそこ絡んでいたけど基本サブ)。


・ホヨンジュンは、トップリーグでポジションチェンジして結果を出してからまだ1年。しかも初の海外挑戦で未知数。

 

・林は経験豊富、しかし大ケガ明けでやはり未知数。

 

・エヴェルトンに関しては浦和時代のプレーを見ていて、あまり戦術にハマるタイプではないと思っていた(私見だけど。もっとコスパの良い選手いるのでは…?)。

 

・中山は伊藤監督就任以降、点が取れていない。基本的にエリア内の仕事人なので、マッチしないのだろう。

 

・テクニック抜群の遠藤や松下はフルシーズン持つか微妙。技があるから見られるけれど、戦術とは微妙にマッチしていない(=良さを活かしきれていない)ような気が。

 

・DF陣の高齢化(特にCB)が気になる。菅田は補強したものの、キムテヒョンは年代別代表にも呼ばれるだろうし、この二人を欠くような事態になると厳しい(そもそも夏を乗り切れるのか)。

 

・そもそもチームの“血”を入れ替えている過程なので、コンビネーションの理解(=呼吸が合う)までには時間がかかるだろう。戦術の前に。

 

複数年契約を結んでいる選手もいるだろう、どうしても選手編成は原崎体制の延長線上である印象が強かった。

 

J1のベンチを獲得するよりも、J2の主力をどう引っ張ってくるか。そこにエッセンスとして助っ人を獲得する。

 

「それができれば苦労しないよ…」と万が一、表強化部の方がこの拙文を見てため息をついておられましたら、酒でも酌み交わしましょうぞ。。

 

直近でフルシーズンを戦った経験のある選手を多く確保しないといけないのだが、そこは我が軍の予算・人脈・ブランドが許さないのだろうか。はたまた、表強化部が方向性を見誤っているのか。

 

スポンサーへの体面もあるのだろうけれど、チームとして期待値調整をしっかりコントロールできないのが、我が軍の良くないところだと思う。

 

だらだらと書いてきた上記に加え、練習についていけない選手が多数では、戦術があまりにハイスペックだったということ。

 

伊藤フットボール向きの選手は確保できていなかったと思う。しかし、監督は戦力をしっかりと見極め、現実に即したやり方をもっと早く(今年は)すべきだった。

 

そんなところでしょう。伊藤さんはユース向きの監督なのかもしれませんな。

 

ひとまず、お疲れさまでした。

 

雑感:堀監督関連

浦和や東京Vで途中就任はお手の物堀孝史新監督。今シーズンから加入した彼は、おそらく表強化部・北野統括部長と現場のパイプ役としてやってきたのでしょう。

 

※北野統括部長は浦和出身。こちらも元浦和の工藤GKコーチの招聘やエヴェルトンの補強も彼絡みでしょうな。

 

と、なると伊藤・渋谷という旧知のペアにある種の均衡を持たせる存在でもあったと。有事の際には、途中就任するというBプラン的な保険としても考えられる。

 

んで、今回の監督就任と。同じS級持ちの渋谷コーチが監督にならなかったことを踏まえると、ここまでの話もあながち間違ってはいないとは思う。

(もっとも、伊藤・渋谷・堀の指導体制はうまくすみ分けができていたらしいが)

 

「選手もそうですし、見ている人にも躍動しているなと思ってもらえるような試合ができるようにしたいと思っています」と、堀監督。

newsdig.tbs.co.jp

 

ひとまず、日曜日の金沢戦まで時間がない。

 

やれることは、

・シンプルな約束事の徹底(混乱させない)

・今いる選手たちに適した(強みを出せる)オーソドックスなプランの提示

・状態の良い選手の起用

といったところですかな。

 

建て直しには定評がある堀監督(建て直した後の翌シーズンは良くないようですが)。

 

まずは、どんな戦い方でも勝ち点3ですな。

 

総括

我が軍の周辺は「全部監督が悪い!」みたいな短絡的な話になりがちですが、責任は通常なら任命者にあります。もちろん現場は全部悪くない、ということではなく。

 

そもそもですが

▼「どんなチームにするか」をデザインし(興行としての側面も含めて←ここは会社各部署および経営陣と協議が必要)

▼「戦い方(方向性)」を選び

▼「監督」「スタッフ」を選び

▼「選手」を集める

と、いう流れでチームはできていくわけで。

 

一応、我が軍にもフットボールフィソロフィーなるものがありますが

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正直、絵に描いた餅感たっぷりという内容です。

 

ただいま外野もなんだかんだと荒れている様子ですが、昇格を論じる前にどういうチームにしていくかを改めて、それぞれが本気で考える必要があるでしょうな。

 

ひとまず、先日チームづくりのプロフェッショナル・庄子春男GMがやってきたので、少しずつ整えてもらいましょう。

 

今思えば、強化部に統括部長と部長がいて、それでGMもいて…となると、どんなパワーバランスでチーム強化が進むのだろうね。

 

庄子GMフロンターレの時よりも、さらにクラブ全体を広く見るポジションになるのだろうか。それともやはり、強化に軸足を置くことになるのだろうか。

 

私Sとしては、今はその点が一番気になっておりますな。

 

というわけで、仕事をかなぐり捨てて3時まで筆をとりました。

 

ではまた。