ベガルタ仙台裏強化部コラム

兼 ベガルタ仙台裏経営検討委員会議事録

2nd 第13節 vs名古屋(H)×1-2

DEAD OR ALIVE

スタメン:GK関・DF大岩・平岡・渡部・藤村・MF富田・三田・奥埜・梁勇基・FW西村・ハモン

ベンチ:六反・菅井(65分in平岡out)・小島・ミンテ・杉浦・茂木(59分in西村out)・パブロ(74分in奥埜out)

 

泉区おいしいつけ麺店に足を運んだら順調に時間がかかり、ファンファーレと共にSさんも入場。名古屋サポの方を見たらDEAD OR ALIVEの横断幕が。そうそう、そういう雰囲気を望んでやってきたのですよ。

 

……と、思ったら。1分、トゥーさんの気の利いたロングパスが関と渡部の間に落ちる。誰が行くかはっきりしないまま、小川に蹴り込まれあっという間に先制を許す。漂うぬるい展開を前にして、早速ストレス防止対策のジャスミンティーを開封したSさん。

 

浮き足だったのか、狙いなのか。ボールホルダーへの寄せが甘い。FWのチェックがほしいところだけど、それもあまりなく。割と回される展開になる。

名古屋はシンプルに攻めてくる。シモビッチへハイボールを当てる、単純だけどシンプルで有効的な攻めに四苦八苦。主に平岡がマークについていたけども、ほとんど競り勝てず。頭一個分くらい身長が違うからしょうがないけどね、いくらなんでもやらせ過ぎ。

 

あまり突破口も見出せないまま前半が終了。有効な攻めもあまりなかったと思う。

後半は持ち直し気味で、前半消えていた西村がボールに絡んで、いくつかチャンスをつくる。しかし悲しいかな、そこからの展開はあまり広がらず。

 

そんな中、なんでもないボールをキャッチした関。攻めに転じようと平岡にゴロでボールを出す。すると準備できていなかったのか、ボールをコントロールしきれなかった平岡。おそらく狙っていたであろう名古屋・田口にかっさらわれ、お気軽な失点を喫す。平岡は、その後もこの失点を引きずり菅井と交代。

 

その後、茂木・パブロが入ってからは、攻めの形も出来てきていくつかチャンスをつくる(相手が必要以上に前に行く必要がなくなったということが主な理由とも思える)。しかし、ハモンや梁勇基は決められず。やはり、ストライカータイプが前線にいないのはね……。

 

降格圏に沈む名古屋、さすがに守り切れる守備組織は構築しきれていないのか、梁勇基から左に展開し、切り込んだパブロのクロスに名古屋・磯村が飛び込んで自陣ゴールを揺らす。

 

オウンゴールで一点返すも、結局及ばず試合終了。またまたスタジアムにはブーイングが響く。そして、今日の敗戦でホーム戦の負け越しが決まる。

 

なんだかなあ。


ポゼッションという病

まあ、ここ最近……というよりは、あれか。渡邊サッカーで負ける時の典型的パターンで敗退した我が軍。実にあっさり負ける。本当にあっさり。

 

何だろうね。結局さ、ポゼッションという名のビルドアップ戦術が限界なんだよね。「ポゼッション」といってもワンパターンしかないのが問題。

 

マイボールになった時に、両サイドに広がってボールを散らし、そこにボールを出して相手を揺さぶる。ボールは失わないように、基本セーフティーにバックパス。焦れずにボールを回して、少しの隙が生まれた時にボールを入れる。隙が無い時には、ボールサイドに複数選手が絡んで少ないタッチでこじ開ける。

 

そんなとこでしょ?

でもさ、やっぱ現実を見るべきだよ。どんなに大事にボール回したところで、結局最後のパスやトラップという部分の精度が我が軍には無い。だから攻めの形がうまくつくれない。

結果、無理にでも攻めようとしてミスを犯してしまったり、カウンターくらって失点してしまったり。今日の二失点も言わば自滅だよね。まあ、攻め以前に連動して守れない守備はどうなってるの?と思うけど。もう「堅守」は捨てたんだよね?口では言ってるけど。実際守れてないし。

 

「組織的な崩し」も、結局は金久保・野沢という「個」の力がいないと、全く形が作れない。今日はパブロがいいアクセントにはなっていたけど、90分出来るかは未知数かな。茂木もいいなと思うのだけど、まだ周りから信頼を得ている感じでは無いみたいだね。うまくコミュニケーションしてほしいものだけど……。

 

不安を禁じ得ない日曜夜

帰宅してから、試合後のインタビューと記者会見要録を見ました。いくら外向けの会見やインタビューとはいえ、個人的に思ったこととえらく違った認識で正直びっくりしている。

 

いくつか抜粋すると、

渡邊監督「通常より一日多い、中五日での用意でしたので、いろいろチームの狙いというものを細分化しながら、一日一日をしっかりと、対策を練ってやってきたつもりです。ただし、前半の頭の失点というものがあまりにもイージーだったというか、軽率だったというところで、ここ数試合ずっと追いかける展開が続いています。そうなるとやはり、どうしてもいつも以上にエネルギーも使わなければいけませんし、少しゲームを難しくしてしまうなというところはありました。」
⇒ここ数試合失点される展開が続いているなら、先制点を取らせない「戦術」だけではなく、先制点を喫した時の「対策」は落とし込んでいたのかな?「しっかりと対策を練る」って、上手く行かない時の対処まで考えておくのが「しっかり」なのでは??

 

「そうは言っても、リスク管理をしながら攻撃をしようといったところを、個々数試合またやっている中で、前半はなかなかサイドバックが高い位置を取れなかったと思うのですけれども、それは意図的でした。早々に入れ替わって2失点目を喫したくなかったので、ハーフタイムであらためてまた効果的な立ち位置と狙いというものを伝えて、そのようなところから後半はチャンスを作り出せたと思います。」
⇒意図的……。まあ無理に相手を追わないようにして、相手をおびきだしてカウンターということかな?プラス、二点目取られないようにってのは理解できるとして。受けて守り切って、カウンターを狙う展開だったのかな?ボール持たせちゃって、結構危ないシーンあった気がするけど。

まあ、そもそも。しょうもないミス(お見合い)でたった一分で失点した訳だけど。ここ数試合取り組んでいるという「リスク管理」とは、いったい何なのかをまずもって知りたいねえ。

 

「ただし、2失点目のシーンだけを切り取って、じゃあ我々のゴール前であのミスが起きたから駄目ですね、ということは、私は言うつもりはありません。なぜなら我々はここからしっかりと攻撃を組み立てる、ビルドアップをしていこうということに今はチャレンジをしていて、(関)憲太郎がボールを持ったときにそこでセンターバックのヒラ(平岡)がしっかりボールを引き出そうというアクションを起こした。そのことは、しっかりと汲んであげたいと思います。ただし、そこにボールを預けた、あるいはボールをもらったヒラのジャッジというものがどうだったのかということはしっかり反省、修正しなければいけませんけれども……」

⇒ビルドアップへのチャレンジというのは、もうよく分かった。良くも悪くもずーっと見せられているので。

ただね、どんなに割り引いて考えても関と平岡のプレーは怠慢だったよ。集中を欠いていたし、なんとなくのプレーだったと思う。そこはハッキリ「駄目ですね」と言うべきだよ、流石に。

 

適切な責任感は負わせるべきでしょ。今年は何だか失点時に他責にしている感がチーム全体にあるし、ミスがあってもチャレンジしてるから問題ないっていう感じがありありと伝わってくるんだよね。

チャレンジスピリットを削ぐほどには、言わなくていいと思うけど。駄目なものは駄目と言うべきでは?大人なんだし。まあ仮に言ってそれで駄目になるなら、その選手はプロに向いてないよ。ものは言いようだと思うけど、いくらなんでも甘やかしすぎ。

 

実際、今日平岡はシモビッチに四苦八苦していて、大分消耗していたと思うよ。間近で見ていて分かるくらいに。その辺りのケアをまずはすべきだったのでは?結局、二失点後はプレー引きずって交代したでしょ。何よりもそっちの方がショックだったと思うけど。

 

ポゼッションをするためのポジショニングってのは分かったけどさ、失点した訳だよ。しかも反撃ムードに大きく水を差した上に、決勝点となった訳だよ(……あれ、そもそもリスク管理とは??)。


負けたら勝利給も入って来ない訳だよ。年棒も上がらないし、そもそもお客さんいなくなれば、給料貰えないのだよ??

高校とか大学のサッカー部じゃないんだから、もっとハングリー精神で「勝ち」にこだわるプレーを出さないとね。サッカーで飯食ってる「プロ」なんだしさ。

 

「じゃあそこでボールを取られるから、我々がボールを引き出せませんといって、みんなが顔を背けてしまえば、また長いボールを蹴って、50-50のボールをどちらが拾うのかという作業になってしまうので、そこに対しては、もちろん起きた現象についての修正はしますけれども、そのポジションを取ることに対しては、評価をしていきたいと思います。」
⇒ロングボールばかりを蹴れとは言わないけど、時には大きくクリアランスすることで状況をいったん落ち着かせるチャンスがあるという部分は認めないのかね。

 

どうしてもパス繋がなきゃ負けなの?引いて守るのは過去への逆走なの??パス繋ぐためにサッカーやってるのかい???


ポゼッションがうまくいかない時には、勇気ある撤退も必要だよ。なんでもかんでも、パス繋ごうとしたら相手は狙いやすいでしょ。平岡の失点は、いい例なんじゃないかな。

 

ベガルタの未来をつくる礎となる……と、監督が信じているポゼッションサッカー。

確かに、昨年よりは順位が若干上がりそうだ(昨年は年間14位、今年は現在年間12位)。これも果たしてビルドアップなのだろうか?

監督のコメントから感じる、ガチガチに引くサッカーを否定しているとも取れる物言いは、まるでポゼッションサッカーに取りつかれた」病的さも感じてしまう。

 

「チームが前進している」という実感はスタジアムに無いと言えよう。

小生は最近サポ自に座らず、色んな場所から試合を観ているが、サポ自だけではなくスタジアム各所から巻き起こっているブーイングや怒号がすべてを物語っていると言えよう。観客動員数も苦戦するわけだ。

 

一度、監督に問いたい。今やっているサッカーは、本当に「未来のベガルタ」をつくるサッカーなのだろうか。

理想は結構。それでも、プロチームとして興業を成り立たせるという現実的な側面から逃げてはならない。

 

もちろん、お客さんの言う通りにばかりやる必要はない。

理想を追いたいなら、結果あるいは内容で説得しなければならない。お客さんは、チーム愛に溢れていて多少チームが駄目でも我慢できる、そんな友好的な方ばかりではない。政治と言うか、スポンサーへの体面だってどうしてもある訳だ。

 

理想を追うには、現実を知る。そして、現実を変え理想を実現させる。

それもプロチームの監督が背負う「宿命」だということも、しっかりと理解してほしい。


祝・東北プリンスリーグ制覇

トップはこの有り様ですが、ユースは尚志高(福島)とのデッドヒートの末、東北プリンスリーグを制覇。何でも二失点してから、三点叩き込んで逆転したとのことで。トップとは大違いですな。

 

12月には、仙台ユースの悲願・プレミアリーグEAST参入をかけて「高円宮杯U-18サッカーリーグ2016プレミアリーグ参入戦」に臨みます。

 

★日程★
12月16日(金)1回戦
12月18日(日)2回戦
※1回戦・2回戦、共に勝利すれば来シーズンプレミアリーグ

 

トップは11月頭でシーズン終了ですが、ユースからも目が離せませんぜ!

なんとか、頑張ってくれーい!!


そんな明るい話題で締めくくります。

ではでは、また。